宗派について
日蓮宗は西暦1253年(鎌倉時代,建長5年)に、日蓮聖人(にちれんしょうにん)によって開宗されました。 お釈迦様が説かれた妙法蓮華経(みょうほうれんげきょう:法華経)を根本聖典としています。日蓮聖人は、南無妙法蓮華経というお題目の中に法華経の功徳(くどく)が集約されていると説き、末法の世を生きる人々を救う教えだと考えられました。日蓮宗では、この考えのもとに信行に励み、現在では全国に5104ヶ寺にもおよびます。
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日蓮宗のはじまり
日蓮宗の開祖として知られる日蓮聖人は、貞応(じょうおう)元年(1222年)2月16日に現在の千葉県鴨川市で生まれました。日蓮聖人が生きた鎌倉時代には、飢饉や伝染病、災害などが続き、苦しみながら生活している人々を多く目にしました。そのような姿から当時の仏教に疑問を抱き、本当に人々を救うことのできる教えを探しました。 十数年という徹底した勉学の末、「法華経(ほけきょう)」こそがお釈迦様の真の教えであると確信し、建長5年(1253年)に旭ヶ森(現在の千葉県鴨川市・清澄寺)で南無妙法蓮華経というお題目を唱えました。これが日蓮宗の始まりとされています。
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日蓮宗で大事にしていること
日蓮宗ではお釈迦様の言葉を記した8万4千のお経のうち、「法華経」こそがその教えの集大成であると考えています。この法華経には来世ではなく現世の在り方、つまり「今」を生きるために必要なことが説かれています。その教えが込められたお題目「南無妙法蓮華経」とお唱えすることで、現世を生きる人々の幸福と世界の平和を目指しています。